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【デイサービスの「おやつ」の話 その1】

 

このお話は、私が以前働いていたデイサービスでのおやつの話です。
午後の体操とレクリエーションを終えるとおやつの時間がやってきます。

「今日は何だろうね~」と利用者様の声。

といっても、豪華なものが出るわけではなく、ちょっとしたおまんじゅうやミニケーキが1つずつ配られ、あられやおせんべいの大皿が置かれて、そちらは各自好きなように取っていただく感じでした。

その時間は職員も一緒に座っておやつを頂きます。

おまんじゅうの個数が足りないと、職員には無かったりするのですが、利用者様たちはそういう“違い”に目ざといです。

「あんたの分、無いなら私のを半分あげるよ」と優しく言って下さる認知症のおばあさまたち。(認知症なので、席を代わるか、ありがたく頂戴しないと何度も何度もしつこいくらいに声をかけられます)

何人もの方が下さるので、結局職員が一番沢山食べていたりします。

利用者の方で食が細い方は、残すのがもったいないからと、さっとポケットに入れられたりします。

でも、認知症があるとそのまま忘れて洗濯してしまわれたり、いつのものかわからないお菓子を食べてしまわれたりするので、職員はおしゃべりとお菓子を楽しんでいるようで、ちゃんと見守っています。

ただ、その場で、

「あー、ポケットに入れたらだめですよ!忘れて洗っちゃったら大変でしょう!!」

なんて言ってしまうと、

「私、そんなことしないわよ」

と、にらまれるだけです。

あとでこっそり二人きりになったとき、

「お腹すいたな~」とひとりごとを言ってみると、

ポケットからごそごそお菓子をだして「あんた、これ食べる?」と下さいます。

「いいんですか!?うれしい、ありがとうございます」受け取って、お互い顔を見合わせてにっこり。なんていうことも時々していました。

でもこれ、毎回やってしまうと、“いつも食べ物をねだりに来るいやらしい人”として、認知症の方でもはっきり覚えてしまいますので、多用しすぎないようにご注意ください。

認知症がない方には、差しさわりのないものはお持ち帰りいただくこともありましたが、基本いつ召し上がられるのか分からないこともあり、食中毒の観点からお持ち帰りは控えていただくようにお願いさせていただいておりました。

そうすると残念そうに残したお菓子を見ながら、「あんた食べてくれる?」

と言われます。

本当は持って帰りたいけれど、ダメなら食べるしかない。でももらってくれるなら、まあいいか。

そんな空気を察して、「いただきまーす」と職員が受け取ると、その方も納得して笑顔になってくださいます。

おやつの時間にはいろんな人間模様があるように思います。

おやつに関しては事業所によって方針が違うと思います。

職員が利用者様と一緒におやつを食べることがない事業所もあるでしょう。

それぞれの方針にしたがって業務を行うことはもちろん大前提ですが、どうしたら利用者様に楽しく気持ちのよいおやつの時間を過ごしていただけるか、その雰囲気作りも介護職員として大切なものだと思います。

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この記事を書いた人

鈴木 奈津子先生

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